
2025年11月11日
「投資資金、再び流出──ETF市場に冷え込む心理」CoinSharesが最新レポート

暗号資産(仮想通貨)投資企業 CoinShares は10日、最新の資金フローデータを公表。
ETFなどデジタル資産投資商品への資金流出が先週だけで約11.7億ドル(約1,800億円)にのぼり、2週連続の純流出となった。
CoinSharesのリサーチ責任者 ジェームズ・バターフィル氏 は、
「トランプ大統領の関税発表後に起きた大規模清算でボラティリティが急上昇したこと、さらにFRBの12月利下げ見通しに不確実性が生じたことが、センチメント悪化の主因」と分析。
一時的には、米政府閉鎖解除への期待が資金フローを押し上げたものの、
「効果はわずか1日で消えた」と指摘している。
💰 銘柄別の動向
データによると、
ビットコイン(BTC)投資商品:約9.3億ドルの純流出(主導的マイナス要因)
イーサリアム(ETH)投資商品:続いて資金流出が顕著
一方、
ビットコイン・ショート(売り)商品
XRP(リップル)
ソラナ(SOL)
では、資金が純流入に転じており、市場のヘッジ志向が高まっていることを示唆する。
また、ハイパーリキッド(HYPE)とヘデラ(HBAR) への流入も目立ち、
HYPEには約420万ドル(約6.5億円)、HBARには約2,680万ドル(約41億円)の新規資金が入った。
🌍 地域別の傾向
国別データでは、米国からの資金流出が最も顕著。
欧州市場は比較的安定しており、特にドイツとスイスでは依然としてETF需要が堅調だった。
📉 投資家心理の冷え込み
CoinSharesは「市場全体としては一時的な調整局面」としなが らも、
「ボラティリティの高さと政策不透明感が投資家のリスク回避を促している」と総括。
オンチェーンのステーブルコイン残高増加など、反転の兆候も見えるものの、
機関投資家は“静観モード”に移行しているという。












