
2026年1月6日
フクロウが見抜く底値の兆し──ビットコインはすでに調整局面を通過したのか

ビットコイン市場において、「すでに底値を打った可能性」が意識され始めている。米仮想通貨資産運用会社 Bitwise は最新の月次レポートで、8万〜9万ドルの価格帯において大量のビットコイン(BTC)が蓄積されている点を指摘し、結果的にこの水準が底値として振り返られる可能性があるとの見解を示した。
同社のアンドレ・ドラゴシュ欧州リサーチ責任者は、2025年12月に見られたビットコイン価格の弱さについて、ファンダメンタルズの悪化ではなく、強気サイクル後半に特有の「振り落とし」だと分析している。ビットコインは2025年10月に12.6万ドルの史上最高値を記録した後、8万500ドル付近まで下落し、サイクル最大級の調整を経験した。しかしこの調整は、世界的な流動性の改善や堅調なマクロ経済環境の中で起きており、オンチェーン指標やポジショニングは歴史的にも稀な「価格のミスプライシング」を示しているという。
恐怖・強欲指数を見ると、過去90日間のうち40日以上が「極度の恐怖」を記録しており、2018年の暴落や2020年3月のコロナショック、2021年のマイナー大移動といった歴史的な底値形成期と同水準の期間と強度に達している。含み益を持つ供給割合も65.4%まで低下し、長期平均を下回った。これは一時的なマクロショックとは異なる、構造的な調整局面であることを示唆している。
さらに、投資家の損失確定行動も顕著だ。エンティティ調整済みSOPRは今サイクルで初めて持続的にマイナス圏へ転落し、過去30日間で約126億ドルもの実現損失が発生した。この規模はビットコインの歴史でも極めて限定的な水準であり、短期的には逆風となる一方、弱い手から強い手への供給移転を促す重要な底値形成プロセスだと分析されている。
一方で、蓄積トレンドスコアは高水準にあり、UTXO実現価格分布(URPD)でも8.2万〜9.3万ドルの価格帯でBTCが積極的に吸収されていることが確認された。加えて CryptoQuant も、長期保有者の売却の一部は取引所内部移転によるもので、実際の売却圧力は限定的な可能性があると指摘している。
ビットワイズは2026年に向けたマクロ環境について、追加利下げや先行指標の改善、世界的な流動性拡大を背景に、ビットコインは依然として大幅に過小評価されていると分析。重要な回復水準として9.35万ドル、10万ドル、11.8万ドルなどを挙げ、これらを回復すれば市場信頼は段階的に改善するとしている。
知恵と洞察の象徴であるフクロウが静かに夜を見渡すように、現在のビットコイン市場も表面的な価格変動の裏で、次の上昇局面に向けた基盤を着実に固めつつあるのかもしれない。












