
2025年10月15日
ブラックロック、過去最高のETF資金流入を記録
― 機関投資家がビットコイン需要を牽引 ―

世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)が、再び仮想通貨市場でその存在感を示した。
同社のiシェアーズ(iShares)上場投資信託(ETF)は、第3四半期に過去最高となる2,050億ドル(約32兆円)の純流入を記録。機関投資家によるデジタル資産への需要が加速している。
ブラックロックの決算報告によると、iシェアーズの好調な運用により、四半期の手数料収入は前年比10%増。過去12か月間では8%の増加を達成した。
CEOのラリー・フィンク氏は声明で次のように述べた。
「ブラックロックは常に未来への準備を進めている。テクノロジー、データ分析、デジタル資産分野への取り組みを通じ、持続的な成長を目指す。」
特に、同社のデジタル資産関連ETFは四半期で170億ドルの資金流入を記録し、年初来では340億ドルに達した。
この勢いを支えるのは、2024年初頭に米証券取引委員会(SEC)から承認を受けた**現物型ビットコインETF「iシェアーズ・ビットコイントラスト(IBIT)」**の成功だ。IBITは同社の2番目に収益性の高いETFを上回り、純資産1,000億ドル目前まで成長している。
また、同年後半には現物型イーサ リアムETF「iシェアーズ・イーサリアム・トラスト(ETHA)」をローンチ。ETHAは2025年に入り急成長を見せ、最速級の100億ドル到達ファンドとして注目を集める。
こうした好調な流入により、ブラックロック全体の運用資産残高(AUM)は13.46兆ドルと前年比17%増を記録。
フィンク氏は「デジタル資産は長期的な成長セクターとして、機関投資家の資金循環に組み込まれつつある」と強調した。
ビットコイン(BTC)は2025年10月時点で史上最高値12万6,000ドルを突破。背景には、インフレや財政赤字による「通貨価値の希薄化(デベースメント・トレード)」懸念があるとされる。
最近のデータでは、ビットコインと金の相関性が高まり、投資家の間で“デジタル・ゴールド”としての地位が確立しつつある。












